引っ越し業者の人と一緒に自分のナプキンをかき集めた話
一人暮らしを始めて2年と半年。
先週末、7畳一間のワンルームを出ました。
破格(1万7000円)で運搬をしてくれるやっすい引っ越し業者に頼んだら、やってきたのは大学生らしい出で立ちの男の子3人。
テキパキと動いてくれたのはいいんですが、まあ運び方が雑で、服が入ったままの大きなプラスチック製の衣装ケースをひとりで無理やり持ったおかげで、思いきり中身をぶちまけられました。
衣装ケースには服だけでなくて、生理用品とかストック用のゴミ袋とかハンガーも入れていたんですが、奇遇にもぶちまけられたのは生理用品をメインにいれている引き出しで、気づいたら床に30個くらいの生理用ナプキンが散乱。
慌てた男子大学生は「さーせん、さーせん」を連呼しながら、一生懸命ナプキンを拾ってくれました。
私も「あー」とか「いいですよ」とか「そういうこともありますよね」とか言葉をひねりだしながら気まずい思いで一緒にナプキンを拾っていたんですが、その光景がとってもシュールで、途中から笑えてきました。
とはいえ、大学生くんは私が笑ってもびくとも口角をあげずに、深刻そうな面持ちでナプキンを拾い続けているという……。
その滑稽な様子がおかしくてまた笑いました。
もう見知らぬ男子大学生にナプキンを拾ってもらうなんてことは、この先一生ないんだろうな…と思ったら、びっくりという感情を飛び越えたというか。
さらに衣装ケースをぶちまけた大学生くんの先輩に「お前頭悪いんじゃねーの」なんて叱られているのが不憫でたまらなくなって途中で飲み物を買ってさしいれようと思ってコンビニへ。
「若い男の子が好む飲み物はコーラ。ゼロカロリーじゃないやつ」
という安直な発想が出た自分を、ああ年だなとしみじみ感じたのでした。
なんだか最後まで恰好のつかない旅立ち方でしたが、とにかく疲れてしんみりする暇もありませんでした。
まあ、徒歩15分の距離にある場所への引っ越しなのでそんなに大変じゃなかったです。
段ボール早く捨てたい。